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事務局員の独り言 銃の所持に向けて(17)

上を向いて歩こう (2018/4/15)

(射撃における安全対策について)



射撃場デビューは終わりましたか。

または、猟場デビューが先でしたか。

いずれにしても、安全第一で楽しみましょう。


先日、先輩ハンターと後輩ハンターが話をしていました。

「いいか、矢先の確認とダッポーだ。

これを守れば事故は起こらない。」

そうです。そのとおりです。

事故が起こったら、楽しい時間が一瞬で消え去ります。


平成22年に、大日本猟友会が「安全な狩猟のために」

というビデオとパンフレットを作成しました。

猟場での安全対策について説明した小冊子ですが、

今見ても十分通用する内容です。

つまり、未だに、そういう行為を見かけるということで、

安全対策の取り組みの不徹底が未だに散見されます。

「確かに猟場でこんな姿を見た。」

「射撃場でもあんな姿を見かけた。」

射場デビューをした当初や、猟場デビューをしたての時は、

まわりは先輩だらけで何をすればいいのか、

何をしたらいけないのか、何もわかりません。

この時に、先の先輩ハンターのように

しっかり指導をしてもらえれば、言うこと無しなのですが、

肝心の先輩が不安全行為をしたりしているのが問題です。

まずは、大日本猟友会「安全な狩猟のために」の

シーンを見ていきましょう。

「矢先の確認」、つまり、銃口を人に向けない、ということ。

まず、猟場で見かけるシーン。


photo1


実際に長尺物を持って野山を歩くことは結構疲れます。

思わず、こんな格好をしたくなるのですが、これは厳禁。

次も、猟場で見かけるシーン。これも厳禁。


photo2


射場では使わないスリング(負い革)ですが、

これを肩ではなく、首にかけて歩く人がいます。

つまり、銃口は上ではなく、横を向きます。

これも危険ですね。


次も、猟場で見かけるシーンですが、

並んで歩く場合に、途中で銃を

持ち替えるとこうなります。

これも厳禁。


photo3


次も、猟場で見かけるシーンですが、

射撃場でも見受けられます。

射座から射座に移動する場合に、

こういうシーンに出会います。


photo4


トラップ射撃でも、スキート射撃でも、

射団、プーラー、観客、様々な人々がいる射撃場は、

猟場以上に矢先の確認に注意が必要です。

射場により指示は様々ですが、やはり、

銃口は上を向けて歩いた方が安全ですね。

♪上に向けて歩こう、実包がころげ出るように♪

実包の抜き取りミスもなく安全ですよね。

人間が上を見て歩いたら、つまづいて危険ですから、

銃口だけにしましょうね。

次も、猟場でも射撃場でも見受けられるシーンです。


photo5


猟場では、獲物を確認してから、実包を装填します。

射場では、射座に入って、自分の射順になったら、

実包を装填します。

さすがに横を向いて装填する人はいませんが、

問題は、撃った後です。

不発、遅発。これは、必ず銃口を前を向けて

10秒数えてから脱包です。

遅発の場合は、すぐに薬室を開放すると

散弾が逆噴射するかもしれませんから、注意が必要です。

「何するんですか、やめてください!」


旧式の自動銃に、28グラム未満の散弾実包を

装填した場合は、回転不良で排莢しないことがあります。

ある種類の上下二連式銃は不発の場合に

イジェクターがロックされて排莢しない場合があります。

薬室に実包が残ったままになりますので、

目視して排莢することが必要です。

不発とはいえ、二回目に装填すると

発射されることがありますので注意が必要です。

上下二連式銃はすべて薬室解放時に

自動で排莢されると過信している

人がいますので注意が必要です。

つまり、薬室に実包を入れたままに

してある状態になることがあるのです。

また、二発目以降の引き金が落ちないケースもあります。

これは、銃床の肩付けが不安定な人にあるケースです。

銃に発砲のショックが伝わらず、

二発目の発射準備ができないことがあります。

肩も含めて脂肪がたくさんおつきになっている人は、

銃に発砲のショックが伝わらず、

二発目の発射準備ができないことも・・・。

この場合も、薬室、または、装弾チューブ内に

実包が残っていますので、確実に脱包してください。

脱包する場合は、射撃場では銃口は前方を向けてください。

決して、射台の堅いコンクリートの

床に向けて操作しないでください。

猟場では、堅い石をよけて柔らかい

地面に銃口を向けて操作してください。


自動銃の薬室内、装弾チューブ内の

実包は取り出すのが難しいですよね。

一発ずつチューブから取り出して

銃を傾けて横からつまみ出して、

次の実包をチューブから取り出して・・・。

知らず知らずに、薬室の中に日の光が

入るように体を動かして、気がついたら

、銃口が隣の人の方に向いて・・・。

こんなことのないように気をつけてくださいね。

また、となりの人の射順だからといって、

決して実包を完全に脱包する前に

射座から出ないでください。

安全が第一です。

銃口を上に向けて、人のいる方に銃口が

向いていないからといって、どこでも

排莢操作をしていいわけではありません。

思わぬ場所で、突然「ドカンッ」などと

音がしたら、大騒ぎになります。

壁や屋根に穴をあけたら大問題です。


photo6


銃の所持者は、三年ごとに経験者講習を受講します。

この時に、環境省自然環境局野生生物課鳥獣保護管理室が

制作した狩猟事故防止DVD動画

「運命を分ける瞬間(タイム・ゼロ)」という動画を見ます。

環境省の動画チャンネルでも閲覧可能です。

狩猟とはいえ、射撃場の射撃でも十分に参考になりますので、

まだ見ていないかたはぜひご覧ください。

復習にも最適ですよ。

鳥獣保護管理室のページを以下に記載します。



環境省鳥獣保護管理室のページ



また、動画は、こちらから見ることができます。

上をみたり、前だけ見たりして、なおかつ

脱包していない場合の動画はこちらです。



第2章 「猟銃の取り扱い~暴発~(収録時間9分)」 外部リンク


年配者のかたは、眼が見えづらくなります。

脱包の際にご苦労されているかたもいます。

また、射場デビューしたてのかたは、

こちらもやはり苦労しています。

皆さんで声かけ合って安全に

射撃や狩猟を楽しみましょう。

最近、銃所持の新人さんが増えています。

皆さまの暖かいご指導をお願いいたします。

「え?タマ買ってきてないの?」

「まず、タマ用意しないと・・・。」

「すいませーん、シート変更。順番替えてください。」




(この話はフィクションだと思ってください。どこかの射撃場で実際にあったことにどんなに似ていても、それはあなたの気のせいだと思ってください。お願いします。)




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