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事務局員の独り言 銃の所持に向けて(4)- 後ろを振り向くな (2016/1/10)

(射撃教習について)

トラップ射撃場での射撃教習では、実際に射座に立ち、

飛行標的を散弾実包で「当てる」練習と試験をします。

「割る」のではありません。当てればいいのです。

「意味わかんない~」とおっしゃるあなた。

大人の事情ですから気にしないでください。

(写真 クレー標的)

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あなたの利き手は、右ですか、左ですか?

あなたの利き目は、右ですか、左ですか?

利き目の調べ方は次の通りです。

紙に1cm程度の穴を開けて、その穴をのぞき込みます。

穴をのぞき込んだ方の目、それがあなたの利き目です。

実は、銃にも右利き用、左利き用があります。

利き目が左の人が右利き用の自動銃を使うと、

ちょっと困ったことが起きます。

銃床にも微妙な角度がついています。

でも、初めての射撃教習では、右手利き、右目利き用の

銃を使うことになるでしょう。

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さて、実際に射座に立ちます。射座の前には、集音マイクが置いてあります。

機械があなたのかけ声に反応して、クレーを射出します。

「ハッ」、「ハイッ」、「ハーイ」、「ホーイ」、「ホウ」・・・。

かけ声は人により様々です。

でも、「アチョ~」はやめましょうね。紳士淑女のスポーツですから。

クレー標的は、左右45度、上方にも異なる角度をつけて放出されます。

射撃教習では、左右10度程度、上方には角度固定で放出されるようです。

(写真 トラップ射撃の集音マイク)

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散弾を発射するときには、いろいろと注意事項があります。

「不発(ふはつ)」、「遅発(ちはつ)」、「同発(どうはつ)」など。

「同射(どうしゃ)」については、いずれご説明します。

不発とは、引き金を引いても、散弾が発射されないこと。

遅発とは、引き金を引いて、しばらくしてから散弾が発射されること。

原因は、不良品の散弾実包を薬室に装填した可能性があります。

(写真 20番と12番の散弾実包)

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散弾は、薬莢の中に散弾を入れ、射出方向を茶巾絞り等でふたをしたものです。

茶巾が破損して中が見えていたり、割れやふくらみがある不良品がたまに見つかります。

(写真 破損している散弾実包)

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外から見ても不良品とわからない場合に、不発が起こります。

銃の撃針(げきしん)が不良の場合もあります。

引き金を引いて、不発の場合は、しばらくして散弾が発射される遅発の可能性もあります。

このため、不発の場合は、ゆっくり10秒数えて、不発弾を薬室から

取り出す必要があります。この練習を実際に行います。

同発は上下二連銃、水平二連銃で、上下、左右に装填した散弾が

同時に発射されることです。すごい音がします。

射撃教習では、一発ずつの装填なので、同発はありません。

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教習射撃では、条件反射への対応も指導されます。

第二次世界大戦を舞台にした映画「大脱走」で、フランスの民間人になりすました

英国軍将校が、ゲシュタポに不意に英語で挨拶されて、英語でお礼を返し、

素性がばれて逮捕される有名なシーンがあります。

射撃をしようとして前を向いている時に、背後から名前を呼ばれたり、大声で叫ばれたら、

条件反射で振り向きませんか?

あなたが後ろを振り向いたとき、銃口はどこを向いていますか?

隣の射座の人や後ろの指導員を狙っていませんか?

(写真 射撃教習(イメージ))

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「銃口は人に向けない」。これが大切です。

実際に、射撃場で不発弾に遭遇した場合、「えっ?」と銃を下に下ろす、

周りの人を見て助けを求める、様々な反応が見られます。

射撃中に、マナーの悪いギャラリーが大声で騒いでいることもあります。

そんなときは、「後ろを振り向かず」、「ダッポー」することです。

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さて、次回は、「1!2!3!4!ヨロシク!」と題して、

9号実包を使用した射撃教習についてお話しましょう。

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補足事項(2016/1/19)

トラップ射撃による教習射撃については、

警察庁丁保発第27号(平成27年1月30日)警察庁生活安全局保安課長通達

「技能講習実施基準の制定について」において下記のように記述されています。

受講者1人につき原則25個の標的を1個ずつ放出するものとする。
ただし、講習指導員が必要と認める場合には、25個を超えて放出するものと
する。

トラップ射撃(トラップから射撃線までの距離が15メートルであるもの)

放出速度
最大飛しょう距離が75メートル(±5メートル)となるような速度

放出高度
トラップハウスの屋根の水準でトラップから計り、飛行線の10メートルの地点で2.5メートル(±0.5メートル)の高さを通過

放出方向
ストレート 標的個数5
左5度   標的個数5
右5度   標的個数5
左10度   標的個数5
右10度   標的個数5

なお、トラップ射撃(トラップから射撃線までの距離が5メートルであるもの)は、

別途定められています。

ご参考までに。

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